- 上顎の臼歯部にインプラント治療を行いたいが、骨量が不足している場合
- インプラント埋入部の骨の高さが5mm以上存在する場合
ソケットリフトとは、特殊な器具を使い、上顎洞(サイナス)の底部を押し上げ、必要に応じて押し上げた部分に骨移植やPRPなどを行います。
押し上げられた粘膜とその間に詰まった骨のもととなる物質の分だけ骨の厚みを増すことができます。
そうすることでインプラントを埋入するための骨の厚みが十分に確保する治療法です。
上顎の臼歯部(奥歯)にインプラントを埋入する場合、通常は長さ10mm以上のインプラントを使用します。
しかし歯を失ってしまった部分の骨は急激に痩せてしまうため、上顎洞までの骨の厚みがなくなってしまう場合が多く、従来ではその部位にインプラントを埋入することは不可能でした。
ソケットリフトにより、このような症例に対応することが可能になりました。
ソケットリフトとサイナスリフトはともに、上顎臼歯部の骨量が不足している場合に行われる治療法です。
ソケットリフトは骨移植と同時にインプラントを入れることができますので、はじめに骨移植のみを行うサイナスリフトより短時間で治療を終えることができます。
またソケットリフトはインプラントを埋入する穴から治療を行うため、インプラント治療を行う部分の側面の歯肉を剥離する必要があるサイナスリフトに比べ傷口が小さく、
身体にかかる負担が少なく安全な手術と言えます。
しかしソケットリフトでは再生される骨量に限界があるので、歯を支える骨の頂点から上顎洞の洞底部まで、骨の厚みが最低でも5mm程度は必要です。
インプラントを埋入する部分の上顎洞底の骨を押し曲げます。
診断結果に応じて骨移植やPRPなどを行い、上顎洞の底部にある粘膜(シュナイダー膜)を押し上げた後にインプラントを埋入します。
インプラントは、6~9ヶ月後には上顎の骨と結合します。